ドライバーの給与体系
運送業ドライバーの給与体系は、大きく分けて
A 固定給のみ
B 固定給+歩合給
C 歩合給のみ
の3種類があり、さらに地場輸送なのか長距離輸送なのかによってそれぞれ異なってきます。
地場輸送とは、比較的短距離の輸送を指します。
A. 固定給
固定給のみは、地場輸送や作業輸送などのドライバーに適用されることがあります。
固定給のメリットは、収入が安定していることです。
B. 固定給 + 歩合給
運送業のドライバーに適用する一般的な給与体系です。地場輸送、長距離輸送、作業輸送の輸送形態に関わらず、広く採用されています。
しかし、このときの固定給は、最低賃金並みかやや多いくらいに留まり、歩合給を含めて給与の総額が多くなるという特徴があります。
C. 歩合給のみ
歩合給は、運んだ荷物の量や運行距離に応じて給与が支払われる体系です。
頑張った分だけ稼げるというメリットがあります。
労働基準法の保障給を定める必要があります。
それでは、なぜ固定給+歩合給が一般的に運送業で採用されているのでしょうか?
ドライバーは、他の職種よりも長時間労働ですから、残業代が多く発生します。
そこで、固定給を低く、歩合給を多めに設定することで残業代を低く抑えている傾向があります。
検証してみます。
前提条件
給与総額30万円
月平均所定労働時間170時間
月の実労働時間230時間
月の時間外労働60時間
固定給の割増率は1.25(125%)
歩合給部分は割増率0.25(25%)
A. 固定給のみの残業代
固定給30万円
残業代=(300,000円/170時間)×1.25×60時間=約132,353円
B. 固定給+歩合給の残業代
固定給15万円 歩合給15万円
残業代=((150,000円/170時間)×1.25+(150,000円/230時間)×0.25)×60時間=約75,959円
C. 歩合給のみの残業代
歩合給30万円
残業代=(300,000円/230時間)×0.25×60時間=約19,565円

このように、給与を構成する中では、歩合給の割合が多いほど、
残業代を低く抑えることができます。
しかしながら、2024年4月、ドライバーの労働時間の上限の規制がされましたから、
ドライバーの長時間労働を前提とする働き方は時代とともに変えていく必要があります。
歩合給よりも固定給の割合を増やしていけるように、
給与体系を見直すことも検討してはいかがでしょうか。